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第4節 キャラバン以外でのネットワーク

 

「ジョイバン全国キャラバン」は全国42カ所であったが、ジョイスティックコントロールカーの知名度が上がるにつれ、当事者以外の方々からも問い合わせが多くなってきた。その結果、当事者にジョイステイックコントロールカーという車の存在を知つてもらうキャラバン以外でも様々な関係者の方々と接する機会ができた。
今回つながりのできた方々と連携しながら今後ジョイスティックコントロールカーの日本での普及を進めていければ、より効果的と思われる。ここに代表的な4例を紹介したい。

 

1、社会福祉法人AJU自立の家

 

たまたま、名古屋市のイベントの後次の金沢までの日程が1週間程空いており車両管理をお願いした。車両を受け取りに行く日に三笠宮殿下が訪問される日と重なり、日頃から社会福祉方面に理解が深い殿下に見ていただくことができた。殿下もジョイスティックコントロールカーには深い興味を示され、日本でも早く広まることが障害者の社会参加にとって必要なことはすぐに理解していただいた様子であった。我々にとっては心の支えともなるような助言もいただき、Joy Projectに関わっていただいた大切な関係者のお一人として今後も緊密に活動状況の報告をしていきたい。

 

2、運輸省
ジョイスティックコントロールカーにナンバーが交付されるまでの交渉の段階では、何度も足を運んでいたが、ナンバーが交付され全国キャラバンが始まると訪問する機会もなかなか見つけられなかった。実物の車両を持っていくのは始めてだったので、担当課の方々も当然ジョイスティックコントロールカーには初めての対面である。ジョイスティックに触れ傾ける度にくるくると回るハンドルを見て、ウーンと捻る人。21世紀の車を見る思いがしたのか、アメリカではすでに普及していることを比較したのか。簡単な上半期の報告書を渡し、待ち焦がれていた当事者の声を伝えた。運輸省が柔軟な対応をすることによって、重度の障害を持つ人の社会参加の扉が開かれたという事実を伝えた。

 

3、警察庁
府中自動車運転免許試験場で免許課の担当者の方々に実際にジョイスティックで走行を披露。ジョイスティックの信頼性をアピールした。

 

4、明治学院大学
代表渡邊の講演とJOY−VANの紹介を行う。普段健常者の教授陣にしか話を聞かない学生には非常にインパクトがあり、これから社会の中核になる学生に今の時点でバリアフリーという考え方を紹介できたのは非常に有効であった。

 

 

 

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